保険会社提示額を大幅に増額した事例(会社経営者の逸失利益)
状況
夫の運転する車に、妻が同乗し、信号機のない交差点の優先道路を直進していたところ、右方の一時停止標識がある道路を進行してきた車両が一時停止をせずに進行してきたため、衝突し自動車が大破した事故。
妻は比較的軽傷でしたが、夫は重傷を負い、後遺障害が残りました。
【過失割合】
ご依頼時 8:2
解 決 時 8:2
診断名
【後遺障害等級】
夫のみ。
ご依頼時 12級6号
解 決 時 12級6号
解決額
【総支払額】
夫
提示額 約260万
解決額 約785万
妻
提示額 約10万
解決額 約38万
*交渉前に、支払われていた治療費等の金額は除きます。
弁護士からのコメント
1.ご依頼のきっかけ
ご依頼者様は夫の治療がまだ継続していたものの、同乗していた妻について先行して賠償案が提示されました。提示された内容が適切な賠償額であるか否かがわからなかったため、当事務所へご来所なさいました。
2.弊所の活動及びその結果
ご来所時に、保険会社から提案されていた賠償案をご持参いただき、内容を確認しました。同乗者について過失相殺する旨の内容で提示されていたことや、休業損害等の各項目の金額が低廉であったため、それぞれの項目毎に、適正額をご説明しました。また、夫の怪我の状態などから、後遺症が残る可能性があることもお伝えしました。
夫の治療が終了し、後遺障害等級の認定をうけた後に、夫妻双方の示談交渉を依頼したいとのお申し出があり、直ちに受任せずに、夫の治療が完了するまでは継続的にご相談にのることとなりました。
そして、夫の治療が完了した後に、ご依頼があり受任することとなりました。
3.当事務所が関与した結果
妻について、各項目の適正額を主張し、最終的に保険会社が当初提示していた案の3倍以上の額が支払われました。
夫については、会社役員であったため、夫の逸失利益(役員報酬中の労働の対価部分と評価できる割合、喪失期間、喪失率)をどう評価するかが争いになりました。就労実態の説明や証拠提示、裁判例の提示するなどして粘り強く交渉した結果、最終的に保険会社が当初提示していた案から賠償額が500万円アップしました。
4.解決のポイント
裁判例などを基準に、各損害を適正に評価して当方主張額を算出しました。
そして、争いになった損害項目については、丁寧な説明を補充したり裁判例を提示したり、証拠を追加するなど粘り強く交渉した結果、当初提示案から賠償額を大幅に増額ことができました。
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