【任意保険の現状】
任意保険は、平成10年に保険が自由化されたことに伴って、保険会社各社が様々な種類の保険を発売しており、多種多様な保険商品が存在しており、全ての種類を説明することは難しい状況です。
そのような状況のなかで、自家用自動車総合保険(SAP)を基本として、これに人身傷害保険を追加して契約をすることが、現在主流になっているようです。
SAPは、対人賠償責任保険、対物賠償責任保険、自損事故保険、無保険者傷害保険、搭乗者傷害保険、車両保険を組み合わせた保険となっています。
【加害者になった場合に備える保険】
交通事故の加害者になってしまうと、多額の賠償請求を受ける可能性があります。そのような場合に備えて、任意保険に加入しておくことが一般的です。
【対人賠償責任保険】
保険対象の自動車の所有、使用または管理に起因して他人の生命又は身体を害したことにより、被保険者が法律上の損害賠償責任を負った場合に備える保険です。
支払いの対象が、自賠責保険から支払われる額を超過する額とされていることから、自賠責保険の「上積み」保険であると呼ばれています。
【対物賠償責任保険】
保険対象の自動車の所有、使用または管理に起因して、他人の物を滅失、破損または汚損したことにより、被保険者が法律上の損害賠償責任を負った場合も備える保険です。
【被保険者自らの被害に備える保険】
交通事故の被害者になった場合には、相手方に賠償請求をすれば足りると思われる方も多いかも知れません。もっとも、加害者の財産状況や保険の加入状況によっては、十分な賠償を受けることができないかもしれません。そのような場合に備えて、保険に加入することが考えられます。
【人身傷害保険】
自動車事故により被保険者が死傷した場合に、被保険者らに発生した損害を約款の定める算定基準に従って算定し、契約された限度額の範囲で保険金が支払われる保険です。
【搭乗者傷害保険】
被保険自動車に搭乗中の運転者や同乗者が、死傷した場合に備える保険です。
【自損事故保険】
被保険自動車の運行中の単独事故や、相手方があっても100%被保険自動車の過失とされた事故のように、傷害受けた被保険者に自賠法3条に基づく損害賠償請求が発生しない事故に備える保険です。
【無保険者傷害保険】
被保険者が、賠償資力が乏しい加害者によって被害を被った場合等に備える保険です。
【車両保険】
保険対象の自動車の、車体に生じる被害に備える保険です。「偶然な事故」により、損害が生じた場合に、一定の保険金が支払われることとなっています。